ドMな僕らは、殴ってくれる猟奇的な彼女が大好き!…いや、そうじゃない。
僕が学生時代に初めて買ったDVD『猟奇的な彼女』を、久々に見返したら感想文を書きたくなりました。
この映画は、どんな綺麗な人でも欠点はあって、どんなダサい僕たちでもやれることはあって、弱かろうが強かろうが、カッコよかろうがダサかろうが、自分のやれることをやればいいんだということを、ヘラヘラと、でも最後はグッとくる物語でみせてくれます。
みんな違ってみんなよくはない
駅のホームでフラフラしてる女の人、シンプルに怖い。ゲロ吐きそうになってるのも見てられない。胃からゲロがちょっと出てきたけど何とか口におさめて、ごっくん。そして口をもぐもぐする…さすがにキモ怖い。結局ゲロは全部おじさんにぶっかけるけど。っていうヒロイン。
一方、主人公のキョヌはキョヌでダサい。実家暮らしでお母さんに毎日怒られて、たぶんFラン大学に通って適当に暮らしてる。授業なんてなんもわかってないだろうし、将来何かしたいわけでもなさそう。友達と焼酎飲んで韓国の美味しそうな鍋食ってヘラヘラしてる。何もない昼間は家でゴロゴロして、夜はエロ画像見て寝る。僕らの仲間だ。
綺麗だけどヤベェ奴
お酒に酔ってない彼女はとても綺麗。
何より個人的には、ツンツンしてる感じが非常に良い。ツンツンの良さは、自分をしっかり持ってるというところだと思う。自分を持ってる女性は魅力的だ。
でも、加減というものもある。
悪いことをしてる人、マナーがなってない人に対して注意するのは良いことだ。でも、急に怒鳴り込むのはよろしくない。周りの空気、ヤベェって。何でこっちが居たたまれない気分にならないといけないのか…。
そうかと思えば、焼酎3杯でぶっつぶれる彼女。…ほっとけないよ。
でもやっぱかわいい
彼女は思考もぶっ飛んでる。要求されることがいちいち猟奇的。無茶苦茶なわがままをぶっこんでくる。でも、笑顔はかわいい。その顔を見るたびに、うっかりなんでも応えてしまう。
時にはキョヌが留置所に入れられて、迎えに来た彼女からボコボコに顔を殴られることもある。
ボコボコにされた後にすする ヘジャングク。おいしいに決まってる。
笑顔で「おいしい?」って聞いてくる彼女。そんな母性浴びせられたら、満面の笑みにならざるを得ない。
気がつけば
そんな日々を過ごしたら、どんな猟奇的な彼女だって好きになってしまう。ゲロ吐こうが、無茶苦茶なこと押し付けられようが、もう…かわいい。
守りたい、この笑顔。
コーラじゃなくてコーヒーにしろって言われたらコーヒーにするし、靴取り換えっこしようって言われたらハイヒール履くし、授業中にバラの花を持ってきてって言われたら講義室に持っていく。
彼女と付き合うための10か条も頭の中に出来上がっている。そんな状況になると、もう自分がダサいとかどうとか考える必要もない。ただ自分にやれることをやるだけだ。
しかし…そんな彼女と別れることになるかもしれなくなる。
自分が身を引くことが彼女にとって幸せになるのであれば、それでいいのかもしれない。でも、もしまた会えるとしたら…
…と、気がつけば、自分のやれることをやり続けるキョヌの達観した姿があったのだった――
I Believe を聞きながら
『猟奇的な彼女』はカジュアルに見られるのに、最後にはちゃんとグッとくる物語。
自分に才能がない、何の取り柄もない、ダサいなんて、そんな気にしたってどうしようもないこと考えずに、とりあえず自分なりに生きていこう…と、見た後に思える素敵な作品です。
P.S.
エロ画像見てるシーン。日本語吹き替え版の関智一さんって、どうやってあんな声出してんだろう。声優ってやっぱすごいな。
参考資料
ヘジャングクについては、こちらの記事を参考にさせてもらいました。僕もいつか彼女にボコボコにされた後に食べてみたいです。

